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執筆者の写真ハーブ動物病院スタッフ

マイクロブタの歯の破折

更新日:5月13日

こんにちは。

ハーブ動物病院です。


マイクロブタのケアで重要な点の 1 つは歯のケアです。

歯を健康に保つには定期的な歯のメンテナンスが必要です。 

マイクロブタの歯のケアについていくつか紹介します。


1. 適切な噛むおもちゃを提供する

噛むおもちゃは健康な歯を維持するために欠かせません。

適切な噛むおもちゃを与えて遊ぶと、歯をきれいに整えておくことができます。

適切なおもちゃの例には、小動物用のかじり木やミニコーンなどがあります。

硬すぎたり、消化できないブロック状のものは、むしろ歯が折れたり、誤飲して消化管閉塞の原因になったりするので、要注意です。


2. 定期的に歯をチェックする

歯の問題の兆候がないか、歯の折れ、ひび割れ、変色がないか、また歯茎の周りに腫れや出血の兆候がないか定期的にチェックすることが重要です。

マイクロブタは人が思うように口を開けたり、触らせたりはしてくれない動物ですが、幼少期から口周りを触ったり、歯ブラシで歯を磨いたり、訓練しましょう。


3. 健康的な食事を提供する

歯を含む全体的な健康には、健康的な食事が不可欠です。

干し草や新鮮な野菜などの繊維が豊富な食事は、歯を清潔で健康に保つのに役立ちます。

歯の問題を引き起こす可能性があるため、甘いおやつや加工食品を与えすぎないようにしましょう。


4. 定期的な歯科クリーニングのスケジュールを立てる

健康な歯を維持するには定期的な歯のスケーリングが不可欠です。

また、特に雄は犬歯(牙)が伸びて、飼い主様の怪我につながる恐れがあるため定期的にカットする必要があります。

犬歯の抜歯は、顎骨に深く接しており、技術的に難しいのと骨折のリスクがあるため推奨されていません。


5. 歯ぎしりを避ける

歯ぎしりはよく見られる習慣ですが、歯のすり減りや顎の痛みなどの歯の問題を引き起こす可能性があります。

歯ぎしりをしていることに気づいたら、それはストレスや退屈の兆候である可能性があります。

ストレスを軽減し、歯ぎしりを防ぐために、おもちゃやお散歩などが役立つかもしれません。

ただし、国内では豚熱やノミ・マダニなど感染症のリスクがあるため、猪が出るまたは防疫による規制がある地域ではお散歩は控える必要があります。

いずれも定期的な感染症予防を動物病院で行うことは重要です。


結論として、全体的な健康と幸福には、適切な歯のケアが不可欠です。

当院では、歯が健康であることを確認するために定期的に犬歯のカット、歯のスケーリングと健康診断を全身麻酔下で同時に行うことができます。


ここでマイクロブタの歯の破折について症例を紹介します。

症例:マイクロブタ、4歳、去勢♂、24kg

この症例は、全身麻酔下で過長になった犬歯のカットとスケーリングを行った際に偶然、歯冠歯根共に複数箇所破折が認められました。

おそらく日常的な歯ぎしりが原因と思われます。


後日、歯科専門獣医師と共に抜歯処置を行いました。

この症例では露髄していた2箇所の歯の抜歯処置を行いましたが、歯根が複数に粉砕されており、とても苦労しました。


当院では歯内治療など難しい歯科処置は専門の獣医師と提携して対応していく予定です。

以上です。

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