こんにちは。獣医師の竹田ともみです。
小動物を飼われているみなさま、その子の体重ってご存知ですか?
具合が悪くて来院した際、痩せていたり、太っていたり、どれくらいの期間でその体重になったのかを把握できると、病気を診断するヒントになります。
また、例えば体重が変わり始めた段階で、飼い主様が気付くことができると、病気の早期治療にもつながります。
特に鳥類は、種類だけでなく、雌雄、個体、発情の有無などによっても体重が変動します。
しかし、体重計にうまく乗せらない、飛び回ってしまうという声もよく聞きますので、今回は鳥類の体重測定法について解説します。
私の愛鳥コザクラインコのいぶこに今回はお手伝いしてもらいます。
まずは体重計をセットし、キャリーやプラスチックケージ、小さなダンボール等をセットして0点合わせをします。(箱の重さを差し引きます)
そして捕まえます。放鳥時に捕まえるのは難しいので、ケージ内で捕まえます。
ケージにおもちゃがある場合、取り外しておくと捕まえやすいです。
鳥の保定の仕方はこのように掴みます。
胸で呼吸するので握りしめるような掴み方は絶対にしてはいけません。噛みつかれる心配がある場合はハンカチを使います。タオルは繊維が爪に引っかかり怪我をする危険があるため、お勧めしません。
そしてそのままキャリーに優しく入れてあげます。
これで体重を計ることができました。今日の体重は46gでした。健康的な体重です。そしてそのままケージに戻して終了!作業時間は5分もかかりませんでした。終わったご褒美に少しだけおやつをあげます。協力してくれてありがとね
体重測定をするとご褒美がもらえることを認識してもらいます。
もちろん病院では必ず体重を計ります。体重減少の原因は消化器疾患、げっ歯類の場合は歯のトラブルが主です。逆に体重増加の原因は卵詰まり、脂肪肝、腹腔内腫瘍等があります。体重が毎日増加傾向がある場合も要注意です。
日頃の体重がわかるだけでも診断への近道となります。ぜひ我が子の体重を測ってみて下さい。
埼玉県川口市のハーブ動物病院より