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執筆者の写真ハーブ動物病院スタッフ

飼い鳥の敵!マクロラブダスに要注意!


こんにちは、獣医師の竹田ともみです。


今回は鳥の代表的な病気とも言えるマクロラブダスについてお話したいと思います。

マクロラブダス=AGY=メガバクテリア

これは全て同じ病気を指しています。

マクロラブダスは腺胃と筋胃の間(中間帯)に寄生するカビで、どんどんと増殖し胃の粘膜を傷つけます。

吐き気、黒色便、粒便、体重減少が特徴的な症状です。

しかし、これらの症状は胃が傷ついている証拠なのでマクロラブダスを退治しても胃炎、胃潰瘍や胃癌に進行している場合は後遺症が残ることがあります。

マクロラブダスは鳥同士で感染する病気のため、人や環境中の物質から感染するものではありません。

そのため、できるだけお迎えしてすぐに健康診断をし、マクロラブダスの有無を確認することが大切です。

また、先住の鳥のがいる場合はお互いにうつし合わないようにすることも大切です。


マクロラブダスは糞便検査で確認するため、鳥への負担もありません。

この画像は顕微鏡で見た便です。

真ん中に細長いスティック状のものが見えます。これがマクロラブダスです。

周りの細菌に比べるととても大きいのがわかります。これが”メガ”バクテリアとも言われる所以です。ちなみにその上にある丸い塊は尿酸なので、問題ありません。


治療方針は症状の有無によって多少変わりますが、抗真菌剤を使用します。

しっかりと退治するため長いように感じますが、一ヶ月の投薬が必要です。


可愛い愛鳥が元気で長生きしてくれるよう、早めの健康診断をお勧めいたします。

鳥種に関わらず定期的な健康診断と食事管理が長生きの秘訣です。


埼玉県川口市ハーブ動物病院より

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